指先を見て、縦の筋が増えたと感じたら、思い返してほしいのはクリームの量ではなく、今日その手が濡れていた時間です。食器を洗った十五分、子どもの服の手洗い、ふきんを絞った回数。爪のもろさは、潤いの不足より先に、濡れた時間の長さと結びついています。
爪が欠ける、先が二枚に剥がれる。こうした悩みは珍しいものではありません。原因としてよく挙げられるのは、濡れた状態が長く続くことと、手袋をせずに洗剤などの薬品に触れることの二つです。どちらも、台所や洗面所でごく普通に起きていることです。
この記事では、濡れた手と爪のもろさの関係を確かめたうえで、原因の習慣をやめる、爪とそのまわりを潤す、就寝前に手袋をする、という三つの手順を順に整理します。爪まわりの保湿の塗り方そのものは別の記事に譲り、ここでは「なぜ割れるのか」から始めます。
濡れた時間と洗剤、二つの原因
濡れた状態が長く続くことは、爪のもろさの原因になりやすいとされています。食器を洗う、洗濯物を手で絞る、濡れた手のまま次の作業に移る。一日のうちに手が濡れている時間を合計してみると、思いのほか長いことに気づく方が多いものです。
もう一つの原因が、手袋をせずに洗剤などの薬品に触れることです。お湯や洗剤は手を乾燥させるとされ、素手で洗い物をする習慣があると、爪とそのまわりの皮膚は水と洗剤の両方を同時に受けることになります。
つまり爪のもろさは、多くの場合、特別な体質の問題ではなく、毎日の台所と洗面所で起きている習慣の結果です。だからこそ、習慣を変えることで向き合える余地があります。
縦の筋、欠け、剥がれ。爪が出すサイン
爪のもろさは、いくつかの形で現れます。まず、縦の筋が目立ってくること。次に、先端が欠けやすくなること。そして、爪の先が薄い層に分かれて剥がれる、いわゆる二枚爪です。
これらは一度に起きるとは限りません。縦の筋だけが気になる段階で手を打てば、欠けや剥がれまで進まずに済むことが多いものです。爪は手の中でも視線が集まりやすい場所で、グラスを持つ指先、名刺を差し出す指先は、相手の目に入ります。
マニキュアやジェルで覆っていても、下の爪が乾いて弱っていれば、仕上がりは長持ちしません。ネイルをする方にとっても、爪そのものの状態を整えることが、仕上がりを引き立てる土台になります。
一、原因になっている習慣をやめる
最初にすべきことは、潤いを足すことではなく、原因を断つことです。洗い物や掃除、ガーデニングのときは手袋をする。お湯や洗剤、土が手を乾燥させるので、手袋は爪にとっても皮膚にとっても助けになります。
手袋をはめるときは、手を完全に乾かしてから。濡れたままはめると、手袋の中で濡れた時間が続いてしまいます。パウダーフリーやラテックスフリーのものを選ぶと、肌への刺激が少なくなります。
手袋を使えない場面では、せめて濡れた時間を短くします。洗ったらすぐに、押さえるように拭いて水滴を残さない。指先と爪のあいだも忘れずに。濡れている時間を数分でも減らすことが、爪への負担を減らす最初の一歩です。
二、爪・甘皮・まわりの皮膚を潤す
原因を断ったら、次に潤いを補います。対象は爪の表面だけではありません。爪の根元を覆う甘皮と、爪を囲む皮膚まで含めて、ひとまとまりとして潤すことが勧められています。
手の美容液を手の甲になじませたあと、最後に指先へ移り、爪のまわりを軽く押すようにマッサージします。爪の両脇と根元の甘皮に、残った美容液を指の腹でなじませる。手洗いや水仕事のあと、外出前、就寝前と、一日の節目ごとに繰り返します。
ベタつかない美容液であれば、日中に何度塗ってもキーボードやスマートフォンに触れられます。爪まわりは、手の中でもっとも乾きやすい部分の一つです。手の甲まで塗って終わりにせず、指先まで届かせることを習慣にしてください。
三、就寝前の保湿と、綿の手袋
日中は洗うたびに流れてしまう潤いも、夜なら朝までとどまります。就寝前に手を洗い、美容液を手の甲から指先、爪まわりまで丁寧になじませたうえで、綿の手袋をして眠ることが勧められています。
手袋は、美容液が手肌になじんで、手がすっかり乾いてからはめます。綿の手袋は潤いが寝具に移るのを防ぎ、眠っているあいだ指先を乾いた空気から守ります。乾燥が強い時期や、水仕事の多かった日に、まず一週間、続けてみてください。
こうした習慣を続けても爪の状態が落ち着かない場合は、皮膚科医に相談してください。
Soie の手の美容液 エンライトハンドセラム は、爪や指先までケアできる処方で、ジメチルスルホンやスギナエキス(整肌成分)、加水分解ケラチンを配合し、使用の最後に爪まわりを軽く押すようにマッサージすることを使い方の一つとしています。濡れた時間を短くし、乾いたら爪まで潤す。爪のもろさと向き合う手順は、手の美容の基本の習慣と、そのまま重なっています。
