Beauty from your hands - Soie

Hand Beauty Journal手の美容の基礎知識

ハンドケアの手袋、三つの場面での使い方とはめ方

手袋はハンドケアの道具のひとつですが、使い方はあまり語られません。水仕事でお湯と洗剤を遠ざける手袋、保湿のあとにはめて眠る綿の手袋、外気と摩擦から手を守る外出用の手袋。場面ごとの役割と、手を完全に乾かしてからはめる、パウダーフリーを選ぶといった基本を Soie が整理しました。

手袋は、手を覆う布やゴムの袋です。それ以上でも以下でもないように見えますが、ハンドケアの道具として眺めると、ひとつの手袋が三つの顔を持っていることに気づきます。水と洗剤から手を遠ざける手袋。保湿したあとの手を包んで眠る手袋。外気と摩擦から手を守る手袋。

同じ「手袋をする」でも、場面が違えば目的もはめ方も違います。台所用の手袋を寝るときに使う人はいませんが、綿の手袋を濡れた手にはめてしまう人は少なくありません。この記事では、手袋を三つの場面に分け、それぞれの役割とはめ方の基本を整理します。

水仕事の手袋、お湯と洗剤から手を遠ざける

皿洗い、掃除、庭仕事。お湯・洗剤・土はいずれも手を乾燥させるため、こうした作業では手袋が勧められています。手の甲は皮脂が少なく皮膚が薄い部位で、角質層の水分を守る皮脂膜は、洗浄と摩擦で失われやすいからです。手袋は、その皮脂膜を一度も奪わせないための、もっとも単純な方法です。

はめるときの約束はひとつ。手を完全に乾かしてからはめること。濡れた手にゴム手袋をかぶせると、内側に残った水分が逃げ場を失い、手はぬるい湿気の中に長く置かれます。これは「濡れた状態が長く続く」ことと同じで、手にも爪にも負担です。作業の前に一度手を拭き、乾いたことを確かめてからはめます。

素材は、パウダーフリーやラテックスフリーのものを選ぶと刺激が少なくなります。内側に粉がついたタイプは、外したあとに粉が残り、肌に触れ続けます。長時間の作業では途中で一度外し、内側の湿気を逃がすと快適です。

就寝時の綿手袋、保湿のあとにはめる

手荒れがひどいときには、就寝前に保湿をしてから綿の手袋をする方法があります。ここでも順序が大切です。先に美容液やクリームを手の甲から指先、爪まわりまでなじませ、しばらく置いて表面が落ち着いてから手袋をはめます。塗ってすぐに布で覆うと、せっかくの保湿剤が手袋の内側に移ってしまいます。

綿を選ぶ理由は、通気性です。化学繊維やゴムは熱と湿気をこもらせますが、綿は呼吸をします。一晩手を包んでも蒸れにくく、朝、外したときの手がさらりとしています。手袋そのものは清潔に保ち、数日に一度は洗います。使い込んで保湿剤が繊維に残った手袋は、手にとってよいものではありません。

毎晩する必要はありません。日常の夜のケアはセラムをなじませるだけで十分で、手袋は乾燥が強い日や、週に一度の集中ケアの道具として使い分けると続けやすくなります。週に一度の手のパックについては 別の記事 に書きました。

外出時の手袋、外気と日差しと摩擦

冬の外出用の手袋は、寒さから手を守るためのものですが、ハンドケアの視点では三つの役目があります。乾いた冷たい外気から手の表面を守ること。つり革や鞄の持ち手との摩擦を手袋側に引き受けさせること。そして、運転や自転車のあいだ、手の甲に当たる日差しを遮ること。

紫外線は冬にも降りそそぎ、手の甲は顔より日焼け止めを忘れられやすい部位です。手袋をしていれば、覆われた範囲は守られます。ただし手首や、手袋を外して過ごす室内の窓際までは守れません。日焼け止めと手袋は、どちらかではなく、両方を場面で使い分けるものです。

外出用の手袋で気をつけたいのは、素材の内側です。裏地がざらついた手袋や、サイズが小さく指を締めつける手袋は、それ自体が摩擦になります。手袋を外したときに指先が白くなっている、関節のまわりが赤いといったことがあれば、サイズを見直します。

手袋を選ぶ、はめる、しまうときの小さな基準

  • はめる前に手を完全に乾かす。どの場面でも共通の基本です。
  • 水仕事用はパウダーフリー・ラテックスフリー、就寝用は綿、外出用は裏地のなめらかなものを。
  • サイズは指先に余裕があり、手首を締めつけないもの。
  • 使ったあとは内側を乾かす。湿ったまましまわない。
  • 外したあとは、洗って潤す。手袋は保湿の代わりにはなりません。

最後の一行がいちばん大切です。手袋は手を守りますが、手に潤いを与えるわけではありません。手袋を外した手は、作業の熱と湿気で潤いを失いかけています。ぬるま湯で洗い、押さえるように拭き、すぐに潤す。この流れの中に手袋を置くと、道具としての意味が定まります。 ハンドケアの基本 のページでは、洗う・潤す・守るの全体の順序をまとめています。

Soie の考え方

Soie は、手袋を「守る道具」、ハンドセラムを「与える道具」と考えています。水仕事を手袋で終えたあと、あるいは朝、綿の手袋を外したあとに、エンライトハンドセラム をパール粒1〜2粒ほど手の甲に取り、指の間と爪まわりまでなじませます。ベタつきを残さないので、手袋をはめ直す前に時間を置く必要もありません。

手袋は、手を使う暮らしから手を遠ざけるためのものではなく、手を使い続けるためのものです。三つの場面で正しくはめ、外したら潤す。それだけで、手袋はハンドケアの静かな味方になります。

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