手は、暮らしの記録です。日に当たった時間、洗った回数、握ったもの、眠った長さ。顔が表情で語るものを、手は皮膚の状態で語ります。だから手は、顔や体と同じように、日々の暮らし方の影響を受ける部位だと言われています。
九月、夏の日差しと冷房を往復した手に、疲れが見えはじめる頃です。この時期に一度、自分の暮らしのどこが手の負担になっているかを見直してみる。それが、この記事の目的です。
手の老化を早める生活要因は、一般に、紫外線のほか大気汚染、喫煙、食生活、睡眠不足、過度の飲酒などが指摘されています。これに、手ならではの負担である洗浄・摩擦・水仕事を加え、七つの視点に整理しました。
七つの生活要因
一つずつ見ていきます。どれも、手の側で小さく対処できることが添えられています。
一、紫外線
手の甲は衣服に覆われず、常に外気にさらされ、顔以上に紫外線を浴びているとされています。紫外線を浴び続けることで起こる皮膚の変化は光老化と呼ばれ、ハリの低下や乾燥、くすみ、手の甲のシミの一因とされています。
対策は、毎朝の日焼け止めと屋外での塗り直しです。手は洗うたびに落ちるので、2時間ごとを目安に塗り直します。運転中の日差し、洗濯物を干す時間、ゴミ出しの数分。家にいても手が日に当たる場面は多いものです。
二、乾燥と冷暖房
手の甲は皮脂が少なく皮膚が薄いため、空気の乾燥をそのまま受けます。冬の外気と暖房、夏の冷房は、いずれも乾いた空気です。長時間の PC 作業や冷暖房で血流が滞ると、くすみや乾燥が進みやすいとされています。
乾いた空気の中では、保湿の回数で支えます。デスクにハンドセラムを置き、乾きを感じたらなじませる。一回の量より、回数です。
三、摩擦と洗浄
手は一日に何度も洗われ、拭かれ、物をつかみます。洗うたびに皮脂膜が流れ、角質層の水分を守る覆いは薄くなっていきます。タオルでこする摩擦は、手の甲の薄い皮膚にとって負担です。
洗い方を整えることが対策になります。お湯はぬるめに、石けんは穏やかなものを、すすぎは念入りに。拭くときはこすらず押し当てる。そして洗ったらすぐに潤す。この順序を崩さないことが、手の負担をもっとも小さくします。
四、熱いお湯と水仕事
熱いお湯は皮脂を奪い、潤いのバリアを壊しやすくします。皿洗い、掃除、ガーデニングでは、お湯・洗剤・土が手を乾かし、濡れた状態が長く続くことも手肌や爪にとって負担です。
お湯の温度を上げすぎないこと、長時間の水仕事では手袋を使うこと、終わったらすぐにハンドセラムで潤いを補うこと。手袋は手を完全に乾かしてからはめ、パウダーフリーやラテックスフリーのものを選ぶと刺激が少なくなります。
五、睡眠と食生活
睡眠不足と食生活は、手の老化を早める生活要因として指摘されています。顔の肌が睡眠や食事の影響を受けることは広く知られていますが、手の皮膚も同じ体の一部です。
化粧品の立場から断定できることは多くありません。ただ、夜のハンドケアを就寝前の習慣に組み込むことは、眠る前の数分を自分の手に向ける時間にもなります。一日の終わりに手洗い後、ハンドセラムを手の甲から爪まわりまでなじませる。ベタつかない剤型なら寝具に残りにくく、香りはやすらぎの時間に寄り添います。
六、喫煙と過度の飲酒
喫煙と過度の飲酒も、手の老化を早める要因として挙げられています。いずれも手だけの問題ではなく、体全体の暮らし方に関わることです。
Soie は生活指導をするブランドではありません。ただ、手を見ることが暮らしを見直すきっかけになるなら、それも手の美容の役割の一つだと考えています。
七、大気汚染
大気汚染も、外的要因の一つとして指摘されています。手は顔と同じく常に外気に触れている部位で、帰宅後に手を洗うという当たり前の習慣が、ここでも意味を持ちます。
洗ったあとに潤す。この一手間まで含めて、外から持ち帰ったものを手から落とし、手肌を整える習慣になります。
七つの視点を、三つの習慣に
七つの要因を並べると多く見えますが、手の側でできることは三つの習慣に集約されます。やさしく洗い、間を置かず潤し、日中は日差しから守る。これを、1日の節目で繰り返します。
生活要因そのものを、すぐに全部変えることはできません。けれど、手に触れる水の温度を変え、デスクに一本置き、朝の日焼け止めを手の甲まで伸ばすことは、今日からできます。急な変化や、保湿しても変わらない部分、気になる症状が続く場合は、自己判断せず皮膚科医に相談してください。
手がなぜ年齢を映しやすいのかは、手はなぜ年齢が出やすいのかの記事に書いています。習慣の全体は手の美容ガイドをご覧ください。
Soie の考え方
Soie は、手が外的刺激を受け続け、乾燥や年齢の変化がいち早く現れる部位であることを前提に、手のためだけの美容液を設計してきました。生活要因を取り除くことはできなくても、その負担を受けた手肌に、毎日潤いを与えてなめらかに整えることはできます。
暮らしの記録としての手を、丁寧に扱う。それが私たちの考える手の美容です。エンライトハンドセラムの詳細はこちらでご覧いただけます。
